更年期で疲れやすい・体力がない…40代50代が無理なく動けるようになる対策

- 以前は一晩寝ればスッキリしていたのに、最近はずっと体が重だるい…
- 階段を上るだけで息が切れて、自分の体力のなさにショックを受けた
- 特別なことをしていないのに、夕方には電池切れのように動けなくなる
40代・50代を迎え、このような「急激な体力の衰え」や「取れない疲れ」に戸惑っていませんか?
実は、その疲れやすさは、あなたが怠けているわけでも、単なる加齢のせいだけでもありません。
更年期に差し掛かり、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少することで、自律神経が乱れているサインである可能性が高いのです。

「もう年だから仕方ない」と諦める必要はなく、体の仕組みを正しく理解し、今の自分に合ったケアを取り入れることで、重かった体と心は少しずつ軽くなっていきます。
この記事では、更年期に疲れやすくなるメカニズムを分かりやすく解説するとともに、食事、軽い運動など、今日からできる「体力を底上げする具体的な改善策」をご紹介します。
もう一度、アクティブに毎日を楽しむためのヒントを見つけていきましょう。
なぜ更年期は「疲れやすい」「体力がない」と感じるのか?

「今まで通りに過ごしているはずなのに、なぜこんなに疲れるの?」
その理由は、体の中で起きている「4つの変化」が複雑に絡み合っているからです。
① 女性ホルモン(エストロゲン)の減少と自律神経の乱れ
更年期になると、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンである「エストロゲン」が急激に減少します。
エストロゲンは自律神経(交感神経と副交感神経)を整える役割も担っているため、これが減ることで自律神経のコントロールが効かなくなります。
本来ならリラックスすべき夜に交感神経が優位になってしまったり、逆に日中に体が活動モードに切り替わらなかったりします。
いわば、車のアクセルとブレーキが故障したような状態で、エネルギーを無駄に消耗してしまうのです。
② 基礎代謝と筋肉量の低下
40代を過ぎると、基礎代謝は10代・20代の頃よりも大幅に低下します。
さらに、エストロゲンの減少は筋肉量の維持にも影響を与えます。
影響: 同じ距離を歩き、同じ量の家事をこなしていても、筋肉が少ない体にとっては以前よりも負荷(負担)が大きくなります。
「体力がない」と感じるのは、体を動かすための「エンジン(筋肉)」が小さくなり、効率が悪くなっているからなのです。

③ 逃げ場のない「精神的ストレス」と脳の疲れ
40代・50代の女性は、人生の中でも特に多忙な時期。
- 仕事:キャリアを積んだことによる責任の重増。
- 家庭:親の介護、子供の受験や自立(空の巣症候群)。
- 自分:体調の変化に対する不安。
これらの要因が重なると、脳は常にフル回転の状態になり、肉体的な疲れ以上に深刻な「脳疲労」を引き起こします。
これが「やる気が出ない」「体が鉛のように重い」という感覚につながるわけです。
④ 睡眠の質の低下によるリカバリー不足
疲れをリセットするための「睡眠」そのものが妨げられるのも更年期の特徴です。
- ホットフラッシュ:突然ののぼせや発汗で夜中に目が覚める。
- メンタルの不安定:夜になると漠然とした不安に襲われ、眠りが浅くなる。
しっかり眠って体力を回復させるという「修復機能」が働かないため、疲れが翌日に持ち越され、蓄積してしまいます。
更年期症状が重くなる人の特徴

更年期で疲れやすいと感じる人の中でも、特に症状が重く出やすいタイプがあります。
以下、X(旧Twitter)で反響だった内容です。
更年期症状が重くなる人は下半身の血流が悪い、頑張り屋さん、力が抜きにくい、運動習慣が全くない、胃腸が弱い、元々自律神経が乱れやすい等があります。
プレ更年期(35歳~45歳)閉経前後に女性ホルモンの分泌量は低下していくので症状を重くしない対策が必要です。…
— 久保 和也(Kazuya Kubo) (@kubo_tubo) February 15, 2025
YouTubeでも解説しているので、詳しく知りたい方は参考にしてください。
更年期の疲れやすさを解消する食事のポイント

「食べていないのに疲れやすい」「食べているのに元気が出ない」。
その原因は、体内の栄養バランスが更年期の今の自分に合っていないからかもしれません。
① 「PFCバランス」を見直して燃費の良い体へ
PFCとは、P(たんぱく質)、F(脂質)、C(炭水化物)の3つの栄養素のこと。40代からは、この比率を整えるだけで「疲れにくさ」が劇的に変わります。
- P(Protein/たんぱく質):筋肉を維持し、ホルモンの材料になります。毎食、手のひら一枚分を死守しましょう。
- F(Fat/脂質):質が重要です。炎症を抑える「オメガ3(青魚やえごま油)」を意識し、酸化した油やトランス脂肪酸を避けると、細胞から元気になります。
- C(Carbohydrate/炭水化物):抜きすぎはNG。活動のエネルギー源ですが、血糖値を急上昇させない「低GI食品(玄米やオートミール)」を選ぶと、夕方の急激なだるさを防げます。
「P20%:F25%:C55%」の比率を意識すると、エネルギー効率が最大化され、ビタミン・ミネラルも自然に揃います。

② 疲れとイライラの救世主「マグネシウム」
更年期の疲れ対策で、今最も注目したいのが「マグネシウム」です。
マグネシウムは体内の300種類以上の酵素反応に関わっており、不足するとエネルギー生産が滞ります。
なぜ重要か:マグネシウムは「天然の精神安定剤」とも呼ばれ、自律神経を整え、筋肉の緊張をほぐす働きがあります。
先ほどのツイートにあった「力の抜きにくさ」を感じる人には特に必須の栄養素です。
どう摂るか:あおさやワカメなどの海藻類、ナッツ類、豆腐(にがり)、未精製の穀物に多く含まれます。
また、「エプソムソルト」を入れた入浴などで皮膚から吸収させるのも、深い睡眠と疲労回復に非常に効果的です。
疲れを溜めない自分になる「3つのマインドポイント」

更年期の疲れは、体だけでなく「心」の使い方からもやってきます。
頑張り屋さんのあなたに知ってほしい、心を軽くするための3つのポイントです。
ポイント1:「余力」をあえて作るスケジュール管理
多くの40代・50代女性は、カレンダーを「やるべきこと(タスク)」で埋めてしまいがちです。
もちろん、ご家族のことで仕方ないこともありますが、更年期において最も重要なタスクは「あえて余白を作ること」です。
休むことを「仕事」と捉える
疲れてから休むのではなく、疲れる前に休む時間をあらかじめ予定に入れてください。
「15時からは30分間、お茶を飲んでぼーっとする」という予定を、仕事や家事と同じくらい大切に守りましょう。
「頑張りすぎない勇気」を持つ: 全力疾走を続けると、ホルモンバランスの乱れと相まって、ある日突然糸が切れたように動けなくなってしまいます。
常に「6割の力」で過ごすことを自分に許し、残りの4割を自分の回復のための「余力」としてストックしておく意識が大切です。

ポイント2:「心身の変更期」と捉え、今の自分を全肯定する
「更年期」という漢字をよく見てみると、「心身を更(さら)に新しく、変(こう)更する時期」と読むことができます。
自分をアップデートしている最中:今、あなたの体は閉経という大きな転換期を迎え、新しいOS(仕組み)へと書き換えを行っている最中です。
パソコンのアップデート中に無理に作業をさせるとフリーズしてしまうように、今のあなたも動けないのが当たり前。
「できない自分」を責めない: 「以前はもっとできたのに」と過去の自分と比較して落ち込む必要はありません。
今は人生のメンテナンス期間。動けない日は「今はアップデート中だから、エネルギーを充電しているんだな」と、今の自分を丸ごと肯定してあげてください。

ポイント3:エネルギーの「向け先」を再調整する
これまでの人生、あなたのエネルギーは「誰かのため(子供、家族、会社)」に向けられていたのではないでしょうか?
更年期に急に体が動かなくなる原因の一つに、このエネルギーの行き場がなくなることがあります。
「自分のため」にエネルギーを使う。子供の自立や仕事環境の変化は、エネルギーの向け先を「他人」から「自分」へとシフトするための合図です。
誰かのために頑張れていたその素晴らしいエネルギーを、これからは自分の健康、自分の趣味、自分が心地よいと感じる空間作りに注いでみてください。
最後に:更年期の動悸は「我慢する症状」ではありません

- 年齢のせいだから仕方ない
- 検査で異常がないから大丈夫
- 更年期だし過ぎるまで待つしかない
そう言い聞かせながら、不安を抱え続けていませんか?
更年期の動悸は、体が変化に適応しきれず、助けを求めているサインです。
放置すると、不安 → 緊張 → 動悸という悪循環が強まり、睡眠障害やパニック症状につながることもあります。
セルフケアで改善しない場合は、自律神経や体力の土台から整える視点が必要です。
「これって相談していいのかな?」そう感じたときこそ、早めに専門家へ相談してください。




