潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる炎症性腸疾患(自己免疫疾患)の一つです。

疫学データによると、国内の潰瘍性大腸炎の患者数は約22万人(平成25年)にのぼり、比較的若い層に多く、指定難病の一つに分類されます。

厚労省の診療ガイドラインでは、「原因不明で完治しない病気」「一生薬を飲み続けなければならない」と記載されており、未だに原因は解明されておりません。

病院での治療は薬物療法がメインとなり、大腸の炎症を抑えるペンタサ(メサラジン)やアサコール、重症な方にはステロイド剤や免疫抑制剤などが用いられます。

しかし、薬を長期間にわたって使用すると免疫細胞を作る胸腺が萎縮してしまい、人間に本来備わっている自然治癒力が弱ってしまうことも事実です。

また潰瘍性大腸炎(自己免疫疾患)は免疫機能にエラーがおこると、自身の細胞を攻撃してしまい症状が悪化してしまうケースがあるので、薬だけに頼らず大腸の炎症を抑えることが重要となります。

そこで取り入れてほしいのが、「東洋医学による体質改善」です。

当院にお越しの方は東洋医学的なアプローチをすることで寛解期を維持できている方が数多くいらっしゃいます。

▼当院に寄せられた声

今回は東洋医学からみる潰瘍性大腸炎になりやすい人の特徴と当院でおこなう鍼灸治療をお伝えしていきますので、お困りの方はぜひ最後までご覧ください。

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潰瘍性大腸炎になりやすい人の特徴

東洋医学的に潰瘍性大腸になりやすい人の特徴は下記のとおりです。

  • 肺虚体質:皮膚や呼吸器系が弱い
  • 瘀血体質:血の滞りがある
  • 熱こもり体質:熱がこもり炎症がひどくなる

東洋医学は五臓六腑の働きを重視し、弱っている箇所(体質)をみつけていきます。

それぞれの体質を解説していきますね。

①肺虚体質

肺虚とは皮膚や呼吸器系が弱い体質のことを言います。

特徴は下記のとおりです。

  • 小児喘息やアトピーの経験がる
  • 皮膚が弱く蕁麻疹や湿疹ができやすい
  • 昔から朝が苦手
  • 寝汗をかきやすい
  • 背中に渦を巻いた毛が生えている
  • 早朝覚醒をしやすい
  • 人にすごく気をつかう
  • 心配事や考え事が多い
  • 便秘になりやすい
  • アレルギー性鼻炎など鼻の不調がある

東洋医学では肺(呼吸器系)と大腸は表裏関係といって互いに助け合う臓腑だと考えます。

呼吸器系とは空気に触れる部分であり、鼻、喉、気管支、肺、皮膚のことを指す

つまり、肺虚体質の人は体質的に大腸の炎症を起こしやすく、潰瘍性大腸炎になるリスクが高いと言えるわけです。

②瘀血体質

瘀血とは血の滞りがあり血液循環が悪い体質を言います。

特に女性に多い体質であり、特徴は下記のとおりです。

  • 生理痛が重い
  • 巻き爪や爪が割れやすい
  • 足を攣ることが多い
  • 腰回りの皮膚の色が悪い(青黒い)
  • お臍の横や左斜め下に圧痛がある
  • 内腿を揉むと痛みが出る
  • 立ちくらみや貧血
  • 浮腫みやすく冷えがある
  • 髪がパサパサしている

潰瘍性大腸炎の女性を見ていると、月経時に症状が悪化してしまう方が多いです。

これは血の巡りが悪いサインでもあり、腸の蠕動運動に影響が出たり、お腹周りが冷えることで症状を悪化させます。

③熱こもり体質

体に熱がこもり炎症がひどくなる体質です。

漢方では湿熱(しつねつ)とも言いますが、特徴は下記のとおりです。

  • 汗をかきにくい
  • 顔面紅潮
  • 夏〜秋に体調を崩しやすい
  • 慢性炎症(皮膚炎、鼻炎など)がある
  • 甘いものや油物が好き
  • 皮膚の血色がよくない
  • 下半身の冷えがある
  • 下腹部の力がない
  • 熱がこもり便秘

潰瘍性大腸炎は腸の「炎症」が起こっている状態、熱は炎症を酷くするため症状が悪化します。

潰瘍性大腸炎の鍼灸治療

お灸施術

多くの院では症状が出ている部分(局所)にしかアプローチをしませんが、当院は症状が出ている原因(体質)を突き止め施術を行います。

鍼灸治療にも数多くの流派(やり方)がありますが、当院は全国でも数少ない「経絡治療」を行う鍼灸院です。

例えば、血の巡りが悪い方は「活血」といって血液循環を良くする施術をおこなったり、肺虚体質の方は肺と大腸のツボを用いて体質改善をおこないます。(体性ー内臓反射)

体性-内臓反射:皮膚(ツボ)に鍼灸治療を行う→自律神経を介して→内臓(五臓六腑)の働きを調整

当院の強みは潰瘍性大腸炎を悪化させている原因にアプローチができることです。

“火のない所に煙は立たぬ”というように、大腸の炎症を悪化させている原因は必ずあります。

もしあなたが今日お伝えした体質に当てはまるようであれば是非当院にご連絡ください。

これまでの症例をもとに必ず改善いたします。

▼患者様との対談動画