卵巣年齢30代後半と言われた20代女性が、体質改善で妊娠に至った症例

来院理由

1年間、不妊治療(採卵・移植)を続けてきたものの結果が安定せず、検査では 「卵巣年齢が30代後半相当」 と指摘。

「このまま治療を続けるだけでいいのか…」
「他にできることがあるなら試したい…」

そんな“藁をもすがる思い”で、体質改善の目的で当院へ来院されました。

体質の特徴

  1. 足は日中冷えるが、夕方はほてる「冷えのぼせ」
  2. 生理前の感情の揺れ(肝気鬱結
  3. 便秘傾向、残便感あり
  4. 気圧変化で頭痛が出やすい(気滞)
  5. きゅうり・生野菜など、体を冷やす食材を好む

冷え・ストレス・食生活の影響が重なり、「巡りの弱さ」が際立つ体質でした。

鍼灸で目指した方向性

患者さんの不安を少しでも軽くし、“妊娠に向けて整う体”をつくる目的で施術を実施。

  • 卵巣・子宮の血流改善(任脈・衝脈の調整)
  • 冷えの改善(特に下半身)
  • 自律神経の安定(肝気の疏泄調整)
  • むくみ・便秘などの“巡り”の調整
  • 妊娠しやすい体づくりのサポート(気血の調和)

経過

■1回目

不妊治療のストレスが強い時期。
足の冷え・夕方のほてり・便秘が顕著で、“巡りの弱さ”を確認。
食事の冷え要因についても軽くアドバイス。

■2〜3回目

「前より温まりやすくなった」と実感。
今まで気づいていなかった“冷えの自覚”が出てきたタイミング。
ここで体質改善に対する理解が深まり、積極的に取り組める状態に。

採卵の日程が見え始め、土台づくりが安定。

■4回目

採卵数:5個(通常は3個前後)
身体の反応が良くなり、ご本人の不安も軽減。

旦那さんは頭痛の軽減を実感。

■5〜6回目

初めて「桑実胚」2つ

(※桑実胚=受精卵が分割を進め、移植に向けて成長した段階の胚)

薬の影響でむくみはあるが、施術で大きな崩れはなし。

夫婦で「頭痛がまったく出ない」と驚く。

■7回目

移植日が決まり、体調を安定させる期間。

■8回目(移植後)

食欲低下・冷え・だるさがあるものの、体調は維持。

■9回目

妊娠判定直前。むくみはあるが大きな問題なし。

■10回目

妊娠判定:陽性
その後、無事に心拍確認。

夫婦どちらも「気圧で頭痛が起きなくなった」と体質改善を実感。

体の変化ポイント

①冷えの改善
→温まりやすくなり、卵巣・子宮の血流UP

②採卵数と胚の質向上(気血の充足)
→桑実胚2つ、採卵数増加。

③巡りの改善(循環力)
便秘、むくみ、浅い呼吸
→全体の巡りが整い妊娠への準備が整う。

④夫婦で整える安心感

まとめ

担当鍼灸師:若菜烈

・冷え・便秘・むくみ・食事の偏りを整えることで、採卵数や胚の質に良い変化が現れた。
・採卵 → 移植 → 妊娠判定 → 心拍確認まで、安定した経過をたどった。
・夫婦で通院し、体と心の両方を整えながら妊活に向き合えた症例。

※施術効果には個人差があります。