【40代後半・男性】長年続く喉の違和感と慢性上咽頭炎の改善経過

主訴
慢性上咽頭炎・喉の重さ・乾燥咳・痰の絡み・呼吸のしづらさ
来院理由と初期状態
毎年初夏に風邪をひき、その後喉の症状のみが数週間続く状態を5〜6年繰り返していた。
来院時の主訴および随伴症状は以下の通り。
- 喉の重さ・詰まるような感覚
- 乾いた咳
- 痰の絡む違和感
- 呼吸の浅さ
- 首肩のだるさ
生活習慣には気をつけている自覚があったが、食生活においては冷凍野菜・ヨーグルト・リンゴ(冷蔵庫保管) などの“冷やす食材”が多いこと確認。
腹診ではお腹の冷え(特に下腹)が強く、 施術中にも局所的に過剰な汗が見られるなど、 東洋医学的な冷えのサインが多く確認された。

東洋医学的な見立て(弁証)
- 肺の弱りによる乾燥傾向と回復力の低下(肺気虚・肺陰虚)
- 冷たい食品による胃腸の負担(脾陽虚による寒湿内生)
- 深部の冷え(陽虚)
- 自律神経の乱れ(気機失調)
- 首肩周囲の気血の滞り(気滞血瘀)
これらの要因が重なり、肺の正常な宣発粛降作用が弱まり、咽喉部の粘膜が修復しにくい状態を形成していると判断した。
治療方針・治療内容(論治)

①補肺益気(ほはいえいき)
肺へのアプローチを行い、肺の働きを補いながら気(エネルギー)の生成を助ける。
これにより呼吸器や粘膜の潤いを支える基盤を強化する。
②健脾和中(けんぴわちゅう)
脾胃(消化器)へのアプローチを行い、消化吸収や気血の生成を助ける。
体内のエネルギーをしっかり作ることで、肺の潤いや体力の回復を支える。
②温陽散寒(おんようさんかん)
深部の寒を除き、冷えによる咽喉の停滞を改善。
③通経活絡(つうけい・かつらく)
首肩・胸郭の筋緊張を緩和し、頸部周囲の気血流通を促進。子午流注を用いた経絡バランス調整により全身の気機を整えた。
④局所治療
喉周囲に対して局所的なアプローチを行い、粘膜の回復と気の通り道を整えた。
生活習慣アドバイス
飲食では、寒涼性食品の過多による脾陽傷害を避けるため、冷える食材の見直しを指導。
治療経過
■1〜3回目
お腹の冷えが強い
ふくらはぎに汗がにじむ状態
喉の重さが強く「本調子ではない日」が多い
施術後に呼吸のしやすさや体の軽さを少しずつ実感し始める。
■4〜7回目
温めると調子が良いことを本人がはっきり自覚
仕事の疲れがあっても崩れにくく、回復が早くなる
ストレッチ後に汗が出るなど、自律神経の働きが整い始める
■8〜9回目
海(趣味のサーフィン中) など自然環境では喉の症状が出にくいことに気づく
体の安定感が増し、調子が良い日が増えてくる
■10〜13回目
9月に一度風邪を引き病院へ受診
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
上咽頭炎
ウイルス性の喘息と診断される。
呼吸を楽にする薬を使用しながら、漢方も併用。
冷えがさらに改善し、ふくらはぎの汗がほぼ消失。
本人は「薬に頼りながらもしっかりと根本から体質改善をしたい」 と、変わらずに鍼灸を継続する意志が強い★嬉しいポイント。ここが体質的なターニングポイントとなる。
■14〜15回目
仕事が非常に忙しく連勤が続いたにもかかわらず、 体調がガクッと落ちることはなかった。 今までに比べて大きな変化。 漢方も体質に合うことを本人が強く実感し、 継続して併用していく方針に。
喉の症状はまだ残るものの、以前のような“ 長引いて動けなくなるような悪化”は見られなくなり、 回復力が向上していることを確認。
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【現在の状態(11月時点)】
・喉の症状はまだ残っているが軽減し、波が小さい
・深部の冷えが改善し、汗の出方が正常化
・体調が大きく崩れない日が続く
・漢方+鍼灸の併用で安定をキープ
・週1回ペースの施術で経過観察中
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同じ症状で悩む方へ

担当鍼灸師:若菜烈
「風邪が治っても喉だけがずっと治らない」「 毎年同じ季節に悪化する」
このような方は、喉だけでなく 体質側(冷え・肺の弱り・自律神経) に原因があるケースが多いです。
薬・漢方・鍼灸を組み合わせ、 深部の冷えと回復力を整えることで、 長年の慢性的な不調も改善の流れが作れます。
※施術効果には個人差があります。




