副鼻腔炎(蓄膿症)の膿を出すツボ5選|顔面痛・歯痛・後鼻漏にも効くツボマッサージ

副鼻腔炎(蓄膿症)になると、ドロッとした膿っぽい鼻水・鼻づまり・顔面痛が続き、とてもつらいですよね。
薬を飲んでもスッキリしない時は、鼻の通り道(経絡)を整えるツボを使うことで、膿を流れやすくし、鼻の通りを改善できます。
この記事では、鍼灸師が実際に臨床で使う「膿を出すのを助けるツボ」と「頭痛や顔面痛を和らげるセルフケア(マッサージ)」をまとめました。
自宅できるセルフケアなので、ぜひ実践されてみてください。
副鼻腔炎の膿を出すツボ

①迎香(げいこう)
手の陽明大腸経に属し、鼻づまりに最も有名なツボです。
<場所>
小鼻の両脇にあるくぼみ
<作用>
鼻の通りを開き、膿の排出を促す
<セルフ刺激>
小鼻の横を「軽く押して離す」を5〜10回繰り返す(やや強めの圧でOK)
②巨髎(こりょう)
足の陽明胃経に属し、副鼻腔(特に上顎洞)に直接アプローチできる代表ツボ。
<場所>
黒目の真下、鼻の横で頬骨のふくらみのすぐ下あたり
軽く押すと少し響くポイント
<作用>
上顎洞(頬の奥)の膿の排出をサポート
顔面痛・頬の重だるさの軽減
歯の浮いたような痛みにも有効
<セルフ刺激>
手のひらで「下から上に軽く持ち上げるように」10秒 × 3回。
※強く押しすぎると逆に炎症を悪化させるので優しく。
③合谷(ごうこく)
大腸経に属し、手の甲にある超有名な万能ツボ。特に、鼻の炎症や痛みを和らげる作用が強く、巨髎など顔のツボとセットで使うと効果アップ。
<場所>
親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみ
押すと「ズーン」と響くポイントが見つかります
<作用>
鼻づまり・鼻水の軽減
副鼻腔炎に伴う頭痛・こめかみの痛み
顔の緊張をゆるめ、呼吸をラクにする
<セルフ刺激>
反対の手の親指でゆっくり3秒かけて押す→3秒キープ→3秒かけて離す× 3回
※お灸もおすすめです
④足三里(あしさんり)
足の陽明胃経に属し、松尾芭蕉の奥の細道でも紹介されている有名なツボ。
<場所>
膝のお皿の外側下端から 指4本分下
すねの骨のやや外側のくぼみにあり、押すとスッと響くポイント

<作用>
免疫力・自然治癒力の底上げ
だるさ・倦怠感の軽減
蓄膿症を繰り返す体質の改善サポート
<セルフ刺激>
基本的にはお灸がおすすめなツボ。
スネを走る胃経は鼻と繋がっているため、スネのマッサージも有効です。
⑤風池(ふうち)
首の深いところにある頭部〜鼻の巡りを一気に整える重要ツボ。
<場所>
後頭部の骨のキワ、首の筋肉(胸鎖乳突筋)の外側のくぼみ
左右にしっかりと深いポイントがあります。
<作用>
後頭部〜頭全体の血流改善
副鼻腔炎に伴う頭痛・目の奥の痛み
首肩こりによる鼻づまりの悪化を軽減
<セルフ刺激>
親指をツボに当て、後頭部に向かってゆっくり押し込むように10秒。
親指を当てるのが難しい方は、人差し指〜薬指で刺激してもOKです。
【副鼻腔炎のマッサージ】前頭部(額)を刺激して膿の排出をサポート
副鼻腔炎(蓄膿症)では、額の奥にある前頭洞に膿が溜まりやすく、眉間の重さ・頭痛・目の奥の痛み・集中力低下 を引き起こします。
そんな時におすすめなのが、前頭部の巡りを良くして膿の通り道を開けるマッサージ です。
マッサージのポイント
強く押し過ぎると逆に炎症が悪化するので “心地いい程度” に
お風呂あがりやホットタオル後が最も効果的
毎日1〜2分でOK。習慣的に続けると鼻まわりの循環が安定します。
▼食事や漢方薬はこちらの記事を参考に
【副鼻腔炎が治らない方へ】上咽頭炎・慢性炎症の可能性
副鼻腔炎が1週間以上、場合によっては1か月近く続く場合は、「上咽頭炎」や「慢性炎症」の可能性があります。
特に抗生物質を2週間以上飲んでも良くならないケースは注意が必要です。
上咽頭炎とは?
上咽頭炎は、鼻の奥と喉の間にある上咽頭という部分の炎症です。

風邪のような症状がなくても、喉の痛み・腫れ・鼻喉の痛みが続くことが特徴で、慢性化すると全身の倦怠感や鼻づまり、頭痛などにつながることもあります。
- 痛みが強く、飲み込みや声の出しにくさが続く
- 風邪の症状が治っても喉だけ痛い
- 何度も繰り返す
また、腸内環境の悪化(リーキーガット症候群)などにより、体が炎症体質になっていたり、自己免疫が関係している可能性も高いです。
このような症状がある場合は、自己判断せず、専門家に相談することをおすすめします。





