【鍼灸師が解説】薄毛に効果が期待できるツボ10選

髪の毛は「健康のバロメーター」と言われるように、体の内側の状態がそのまま外に現れます。
東洋医学では、髪は「血の余り」とされ、血液の質や量、そしてそれを全身に巡らせる元気が十分でなければ、髪に栄養が行き届かなくなると考えます。
つまり、薄毛の根本原因は頭皮だけではなく、内臓や自律神経の働きの乱れにもあるということです。
たとえば、ストレスが強いと「気」が滞り、血流が悪化します。睡眠不足や冷えがあると「血」が不足し、髪に十分な栄養が運ばれません。
そのため、薄毛を改善するには「頭皮のケア+体質の調整」を同時に行うことが大切です。
ここでは、体質別におすすめのツボをご紹介しますので、当てはまるのがあればお灸ケアをしてみてください。
①血虚タイプ
(顔色が白い/爪が割れやすい/生理が少ない/疲れやすい)
→血が足りず、髪に栄養が届かないタイプ。
▪︎ 血海(けっかい)

膝のお皿の内側上方、指3本分上。
→血を増やし、髪や肌に潤いを与える代表的なツボ。
▪︎ 三陰交(さんいんこう)

内くるぶしの上、指4本分。骨の後ろ側。
→肝・脾・腎の三経が交わるツボ。ホルモンバランスと血の巡りを整えます。
②腎虚タイプ
(白髪が増える/腰や膝がだるい/疲れが取れない/夜間尿が多い)
→ 加齢や過労でエネルギーが不足しているタイプ。
▪︎ 太渓(たいけい)

内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ。
→腎の働きを高め、生命力と発毛力を養うツボ。
▪︎ 関元(かんげん)

おへそから指3本分下。
→ 体の中心となる「気血の源」。下半身を温め、全身の活力を引き上げる。
③気滞タイプ
(ストレスが多い/肩こり/頭痛/ため息が多い)
→ 気の流れが滞り、頭皮の血流も悪化しているタイプ。
▪︎ 太衝(たいしょう)

足の甲、親指と人差し指の骨が交わるところ。
→気の巡りをスムーズにし、ストレスを解放して頭皮の血行を促進。
▪︎ 太淵(たいえん)

手首のシワの親指側、脈が触れるあたり。
→ 肺の機能を整え、皮脂やフケなどのトラブルを改善。
④痰湿タイプ
(脂っこい食事が多い/頭皮がベタつく/抜け毛が多い/体が重だるい)
→ 水分代謝が悪く、老廃物がたまりやすいタイプ。
▪︎ 中脘(ちゅうかん)

みぞおちとおへその中間。
→ 胃腸の働きを整え、湿や痰をさばく要穴。
▪︎ 足三里(あしさんり)

膝のお皿の外側下から指4本分下。
→ 消化吸収を高め、全身の気を巡らせる。痰湿体質の根本改善に。
⑤熱盛タイプ
(顔が赤い/のぼせ/睡眠が浅い/頭皮の炎症)
→ 体にこもった熱が毛根を傷つけるタイプ。
▪︎ 井穴(せいけつ)

各指の爪の際にあるツボ。
→ 体にこもった熱を逃がし、頭皮の炎症やのぼせを鎮める。
▪︎ 合谷(ごうこく)

手の甲、親指と人差し指の骨が交わるくぼみ。
→ 自律神経を整え、全身の血流を促進。ストレス性脱毛にも効果的。
頭部のツボで血流を促す
全身の巡りを整えた上で、頭皮そのものの血流を高めていきます。
代表的なツボには以下のようなものがあります。
- 角孫(かくそん):耳の上のほう、耳介を前に倒したときにできる尖ったところの少し上。
- 百会(ひゃくえ):頭のてっぺん。両耳の先端を結んだ線と、顔の正中線が交わるところ。
- 通天(つうてん):百会のやや外側、耳の上のラインに向かって指2本分ほど。
- 目窓(もくそう):前髪の生え際から指1本分上、眉の中央の延長線上。
- 頭維(ずい):額の角(こめかみの少し上)、髪の生え際にあるくぼみ。
- 神庭(しんてい):眉間の真ん中(印堂)から上に指4本分あがったところ。
当院の「養毛鍼」について

当院の養毛鍼は、これらのツボを体質別に選び、「頭皮+全身」を同時に整える施術です。
- 頭皮の血流を高める
- 内臓・ホルモンバランスを整える
- 自律神経・ストレスをケアする
東洋医学の原則に基づき、髪が育つ土台から整えるのが特徴。
即効性ではなく、“育てる鍼”として、髪と体の両方を元気にしていきます。
今すぐ始めるべき「髪と体の根本改善」への第一歩
薄毛は髪だけの問題ではなく、実は体の内側からのサインとして現れていることが多いです。
- 朝から疲れが取れない
- 腰や足がだるい
- トイレが近い・夜中に何度も起きる
- 性機能の低下(ED)
- 口臭や体臭が気になる
- 上半身に汗をかきやすい
- やる気が起きない
これらはすべて、「血流の低下」「ホルモンバランスの乱れ」「自律神経の不調」など、体の根本的な機能低下が関係しています。
つまり、髪が抜ける=体のエネルギーが不足しているサインなのです。
薄毛の悩みは、早めのケアが結果につながります。まずは体質チェックや初回カウンセリングから始めてみてください。
体の内側から整える一歩が、あなたの髪と自信を取り戻す第一歩になります。





