東洋医学からみたクローン病の原因

東洋医学では、クローン病の症状は、内臓(脾・胃・肝・腎)と経絡の働きの乱れ、そして免疫と炎症を左右する気血水のバランス低下から起きると考えます。
特に以下の4つが重要なポイントです。
①脾胃虚弱(消化吸収の低下)
脾と胃は「食べたものを気血に変える」役割があります。
この働きが弱ると、
- 栄養吸収の低下
- 下痢・軟便
- 食後の腹痛・倦怠感
- 体重減少
の原因となります。
慢性の炎症や下痢、自己免疫疾患そのものによって脾胃がさらに弱り、悪循環となりやすいのが特徴です。
②肝鬱気滞(ストレスと腸運動の乱れ)
肝は気の流れを調整する臓。精神的ストレス・緊張・抑圧が続くと「気の滞り=気滞」を生じ、腸の運動にも影響します。
- 腹痛・腹部膨満
- 便意の波
- 下痢と落ち着いたりを繰り返す
- 疲れやすさ・イライラ
などが出やすくなります。
肝の働きが弱ると、脾胃もさらに影響を受け、食べるとすぐに痛くなる・トイレに走るといった症状につながります。

③腎陽虚(深部の冷え・慢性疲労)
腎は「生命力の源」とされ、深部の温めや代謝・免疫と関わります。
慢性炎症や長期にわたる疲労、体重減少、生薬・ステロイド歴などが続くと、腎陽が不足しやすくなり、
- 深部の冷え(手足でなく、腹の冷え)
- 倦怠感・脱力感
- 呼吸が浅くなる
- 排便が不安定
が現れます。
腎陽虚が強い方は、腸管の治癒力が低下し、炎症や潰瘍が治りにくい傾向があります。
④瘀血(血流障害・炎症の長期化)
炎症が長引くと、血の巡りが悪くなる「瘀血」を起こします。これはクローン病の「深部潰瘍」「瘻孔・狭窄」などにも関わる概念です。
瘀血によって、
- 固定痛(場所が決まって痛い)
- 体重減少
- 頭痛・肩こり
- 細絡が出現する
- 暗赤色の舌・舌裏の静脈怒張
が見られやすいです。

※細絡は瘀血で見られる特徴で、皮膚に赤い糸ミミズ状の毛細血管が浮き出てもの。
瘀血が強いと炎症が治りにくく、局所の治癒が遅延すると考えます。
クローン病は「複合タイプ」が多い
多くの方が、1つではなく 複数を同時に併せ持ちます。
- 脾胃虚弱 + 肝鬱気滞 → 食後に痛くなる、トイレが不安
- 脾胃虚弱 + 腎陽虚 → 体力低下・慢性疲労・再燃しやすい
- 肝鬱気滞 + 瘀血 → 固定痛・ストレスで悪化
そのため、全身を整えながら腸の局所を治すという両面の治療が必要になります。
クローン病とリーキーガット症候群

炎症性腸疾患(クローン病)は腸粘膜の炎症が続く疾患ですが、近年の研究では 「リーキーガット症候群(腸管透過性亢進)」 が多くの消化管疾患で関与していることがわかっています。
リーキーガット症候群とは、腸のバリア機能が低下して腸粘膜の隙間(タイトジャンクション)が開き、未消化の食物や細菌、毒素が腸管から体内に漏れやすくなる状態です。
この状態になると、
- 腸粘膜に慢性的な炎症が生じやすい
- 免疫が過剰反応しやすくなる
- 下痢・血便・腹痛・多便・切迫性便意などの症状が悪化
炎症性腸疾患では、腸のバリア機能低下が長期化すると、炎症が慢性化し、再燃と緩解を繰り返す原因のひとつになると考えられています。
このリーキーガット症候群を理解することは、腸粘膜の修復や炎症抑制を目指す治療の方向性を決めるうえで非常に重要です。
クローン病に対する鍼灸アプローチ

① 自律神経を整え、腸の過敏・腹痛・便通異常を鎮める
クローン病では、自律神経の乱れにより腸管の運動・分泌が不安定になり、腹痛・下痢・切迫性便意・疲労などの症状が出やすくなります。
特にストレス・緊張・睡眠不足は、症状の波を作る要因です。
鍼灸では、首・肩・背中・腹部の緊張を緩めて交感神経の興奮を落ち着かせ、腸の過敏スイッチをOFFに。これにより、腹痛の軽減、トイレの不安、便通の安定を目指します。
使用経穴例:天枢・大腸兪・中脘・合谷・内関・風池・太衝など
② 血流・気の巡りを整え、炎症の鎮静と修復力を高める
クローン病の炎症や潰瘍の遷延には、血流や気の停滞が関係しています。
鍼灸によって全身と腹部の巡りを整え、腸管への血流・気・津液の供給を促進。
これにより、
- 深部の炎症・潰瘍の修復
- 粘膜治癒の促進
- 固定痛・鈍痛の改善
- 栄養吸収のサポート
が期待できます。
使用経穴例:足三里・天枢・大腸兪・血海・三陰交・太淵・裏内庭・陰陵泉・承山など

③ 体質別(五臓別)への根本治療
クローン病は症状・体質の差が大きく、東洋医学では五臓別のパターンで治療を組み立てます。
- 脾胃を補って栄養吸収を助ける→下痢・体力低下・体重維持
- 肝鬱を解き、気の流れを整える→腸の蠕動と痛みのコントロール
- 腎陽を温め、治癒力を高める→再発予防
- 瘀血を改善して血流を良くする→炎症の軽減・深部治癒
腸管とつながる経絡(足の陽明胃経・足の太陰脾経・手の太陰肺経など)も整え、気血や津液の流れを改善。炎症・下痢・血便の症状を和らげるとともに、再燃の予防にもつなげます。
成功事例多数!口コミ100件以上の実績と経験(クローン病)

【当院の強み①】豊富な臨床経験と炎症性腸疾患に特化した鍼灸施術
下痢、血便、切迫性便意、多便、腹痛などで日常生活に支障がある方、薬だけでは症状が安定しない炎症性腸疾患(クローン病)に対応しています。
これまでに100件以上の口コミ評価と多くの症例を重ね、患者一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイド施術を提供。
腸のバリア機能(腸粘膜)、消化吸収力、全身の気血・津液・自律神経の状態を整えることで、再発しにくい体質づくりを目指します。
【当院の強み②】医療との連携と国内外での専門活動

当院代表は医師との共同研究や国内外学会での症例報告の実績があり、最新の医療知見を鍼灸施術に取り入れています。
西洋医学的な検査結果や薬の使用状況、腸内環境の評価も踏まえ、東洋医学の「証(体質)」に合わせた最適な施術プランを科学的に立案。
鍼灸と医療を組み合わせることで、安全性を確保しながら症状改善を効率的にサポートします。
【当院の強み③】徹底的な検査(四診)による原因追及

問診・脈診・舌診・触診などの四診を駆使し、炎症性腸疾患(クローン病)の根本原因を丁寧に特定。
単なる下痢や腹痛の緩和にとどまらず、肝・脾・肺・腎など五臓のバランスや消化吸収力、血流・免疫・自律神経まで含めた総合評価を行い、再発を防ぐ最適な施術プランを構築。
症状の変化や季節・ストレス・食生活の影響に応じて施術内容を柔軟に調整し、継続的に改善をサポートします。
【当院の強み④】食事指導・リーキーガット症候群への対応

炎症性腸疾患(クローン病)に多い腸管透過性亢進(リーキーガット)を丁寧に評価。
鍼灸で腸の血流・気の巡りを整え、粘膜修復をサポートします。
併せて食事や生活習慣の改善も指導し、腸粘膜バリアを維持。再発や症状悪化のリスクを減らし、快適な日常生活をサポートします。
改善の声|30代・女性
潰瘍性大腸炎で通院してます。
きっかけは自分の体調をもっと良くしたいと思い、久保先生のYouTubeを見たことでした。
2週間に1回のペースで通っていますがついに先日、ステロイドなしでCRP:0という数値も出ました。
生物学的製剤も使っていますが、ステロイドなしでCRPが0というのは初めてだったのでとても嬉しく、クボ鍼灸院での治療のおかげもあるなと思いました。
大腸以外のちょっとした不調でも相談でき、すぐに解決していただけるためこれからもお世話になろうと思っています。

改善の声|20代・男性
潰瘍性大腸炎という持病を持っており、一年程前から通っています。
丁度その頃に症状が悪くなり困っていたのですが、たまたまHPで潰瘍性大腸炎の治療もできるというの目にし、ダメ元で1.2回だけでもと思い通いました。
すると不思議と治療をしていくうちに続いていた腹痛が減っていったりと症状がよくなっていきました。食事がまともに取れずにいたのですが、今では普通に人と同じくらいの食事ができ、減少してしまった体重も徐々に増えてきています。
また、誰にも話せないようなプライベートなどでの相談などもしっかりと聞いてくれアドバイスをくれたり、真面目に治療するのだけではなく、時々ふざけた話もしてくれるので、とても精神面的にも楽になります!!
クボ鍼灸院に出会い、身体がよくなりほんとに感謝しています!!ありがとうございます!!
これからもよろしくお願いします。
—2024年12月28日追記—
クボ鍼灸院に通院してから約3年が経ちました。以前までは毎週通院していたのですが、今では月に一度まで減らすことができました。
症状は時々でるため薬は飲んでいますが極端に悪くなることはありません。趣味の筋トレも再開でき、食事もしっかりと摂ることができているため減った体重も15キロ増やすことができました。
先生の高い施術力とアドバイス、なんでもお話ができるといった人柄のお陰です。他の先生方も来院するといつも優しく対応していただきとても通いやすいです!ありがとうございます!今後もよろしくお願いします!
最後に:潰瘍性大腸炎でお悩みの方にメッセージ
今すぐ始めるべき「免疫を整える」第一歩
炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)など、自己免疫疾患で悩む方は、体の内側からのサインを見逃さないことが大切です。
東洋医学では、五臓六腑のバランスが免疫の暴走と関わっていると考えます。
ストレスや冷え、食事、ホルモンの変化など、さまざまな要因が重なることで、免疫の調整機能が低下してしまうのです。
当院では、弱った内臓の働きを補い、血流や自律神経を整える独自の鍼灸施術と東洋医学的アプローチを組み合わせ、体質や症状に合わせたオーダーメイド施術を提供しています。
血便、腹痛、倦怠感、下痢、発熱。
これらはすべて、体が発している小さなSOSです。あなたの「根本原因」を見極め、五臓六腑のバランスを取り戻すことで、免疫が安定した状態へ導きます。
あなたの体調を良くするために私たちは全力でサポートいたします。
| 施術メニュー | 料金 |
東洋鍼灸 (45分) | 5,500円(税込) |
※初回5500円+初検料2000円=7500円(税込)
初めての方でも安心して施術を体験できるよう、電話にて無料相談を受付中です。
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