中学1年生の朝のめまい・起立困難が改善。検査で異常なしと言われた不調を東洋医学で解決した症例

主訴
朝のめまい
吐き気
強い倦怠感により起き上がれない (不登校傾向、食欲不振、生理不順)
本人の希望:普通に学校に通いたい。部活も塾も頑張りたい
体質背景・来院までの経緯
もともと勉強にも部活動にも非常に熱心で、将来の目標も明確な努力家。中学1年生の冬(1月頃)から急激に朝の体調不良が出現。
- 起床時の激しいめまい・吐き気・頭痛
- 登校できても夕方に強いだるさが出る
- 食欲に波があり、朝食が摂れない
- 2ヶ月以上続く生理不順、重い生理痛、PMS
医療機関の血液検査では異常がなく、原因不明と言われ、症状が強い日は欠席を余儀なくされていた。
以前、鍼灸で体調を戻した経験のある親御さんに連れられ来院。
証(見立て)
肺虚(はいきょ)を体質の本とし、脾虚(ひきょ)と気の停滞が表面化した状態と捉えた。
皮膚の弱さやニキビ、バリア機能の低下から「肺」の弱さが根底にあり、そこへ受験勉強や厳しい部活動による過労・ストレスが重なったことで、エネルギー(気)と栄養(血)を生成・循環させる力が著しく低下。
特に朝、上昇すべき「気」が上がらず、内臓(脾胃)を動かすエネルギーも不足しているため、朝の諸症状や食欲不振として現れたと判断。
治療方針
まずは、エネルギーの製造元である「胃腸(脾胃)」の働きを立て直し、自分でエネルギーを生み出せる体づくりを優先。
その上で、全身に気を巡らせる力を高め、朝スムーズに起動できる体を目指す。
また、成長期の揺らぎ(生理不順)に対しても血流を整えるアプローチを行い、心身のキャパシティを広げることを目標とした。
セルフケア:ご自宅でも「孔最」「三陰交」へのお灸を継続していただき、治療効果の維持を図った。
経過
1回目:施術直後は好感触。その後、一時的な発熱(体内の巡りが変わる反応)があったが、2ヶ月止まっていた生理が再開。朝の症状が出ない日が現れ始める。
2回目:施術後に一時的な「のぼせ」が出たが、すぐに落ち着く。発熱で休む日もあったが、その後3日連続で登校に成功。
3回目:のぼせ感は消失。体調がさらに安定し、初めて1週間休まずに登校。部活後の軽い頭痛はあるものの、寝込むほどの崩れはなくなった。
4回目:学校・部活動・塾のすべてを無理なくこなせるまでに回復。朝のめまい・吐き気も消失し、安定して過ごせている。
考察
今回のケースは、成長期特有のホルモンバランスの変化(初潮前後の乱れ)に、高負荷な学習・部活動による「心身の消耗」が重なり、自律神経がパンクしてしまった状態でした。
東洋医学的には、慢性的な「肺虚(バリア機能低下)」を土台に、過労による「脾虚(消化吸収低下)」が進行。
朝、全身に巡らせるべきエネルギー(気)が不足し、脳や内臓を起動させるスイッチが入らなくなっていました。
施術初期に見られた一時的な発熱やのぼせは、滞っていた気血が動き出す際の「転換期(好転反応)」と考えられます。
回数を重ねるごとに、胃腸が整い、自律神経のオン・オフが正常に切り替わるようになったことで、朝の起立困難が劇的に改善へと向かいました。
まとめ
「朝起きられない」「原因不明のめまいや吐き気」に悩む中高生は、決して少なくありません。
周囲からは「サボり」や「気持ちの問題」に見られがちですが、実際にはエネルギーの発電所(胃腸)が止まり、巡りが停滞している身体的な問題であることが多いのです。
本症例の改善ポイントは以下の3点です。
- 「胃腸」を整え、動くためのエネルギーを自給自足できる体にする
- 「巡り」を促し、朝の起動スイッチを入りやすくする
- 「お灸(孔最・三陰交)」によるセルフケアで、良い状態を維持する
検査で「異常なし」と言われても、本人が感じている辛さは本物です。
無理に頑張り続けて心が折れてしまう前に、東洋医学の視点でもお体の土台を立て直してみてください。
本来の日常は取り戻していくことができますので。




