40代女性の夜間頻尿と中途覚醒が改善。眠りが浅い原因を東洋医学で解決した症例
― 肺虚を本とし、腎虚が表在化した症例 ―
【主訴】
眠りが浅く、夜間にトイレで目が覚める
(中途覚醒・夜間頻尿)
本人の希望
「ぐっすり眠って、朝スッキリ目覚めたい」
【体質背景・来院までの経緯】
幼少期より思い悩みやすく、不安を抱えやすい性質があり、肩こり・腰痛、冷え性、皮膚が弱い、花粉症、むくみ、生理不順など、全体的に身体のバリア機能、循環力が弱い体質傾向を有していた。
30代後半から睡眠の不調がで始める。
春の転職をきっかけに生活リズムが変化し、以下の症状が強く出る
- 夜間に何度も目が覚める
- トイレ後に眠り直せない
- 朝の疲労感が抜けない
当院にくる以前
手指のこわばりやむくみを主訴に婦人科を受診し、
漢方薬(当帰芍薬散)を服用していた。
漢方の効果もあり、むくみや朝のこわばりは軽減し、
生理も少しずつ整ってきた実感はあったが、睡眠の浅さと夜間頻尿は改善せず残っていた。
【見立て】
肺虚を体質の本とし、腎虚が標として表面化した状態と捉えた。
皮膚の弱さ、花粉症、不安傾向、水の巡りの不安定さなどから、肺の弱りが体質として長く続いており、
その影響が徐々に腎へ波及した結果、
腎の封蔵作用が低下し、夜間頻尿・中途覚醒として現れたと考えられる。
最近出現した耳鳴り、しびれ、動悸、夕方以降に出やすいのぼせは、腎の弱りによって夜が安定せず、上部に動きが出た状態と判断。
【治療方針】
まずは症状として強く出ている
腎の弱りを補い、夜の睡眠を安定させることを優先。
夜間頻尿・中途覚醒を軽減し、睡眠の質を改善することで生活の質(QOL)の向上を図る。
その後、体質の土台にある肺の弱りにも段階的にアプローチし、気の巡り・水分代謝・精神的な安定を含めて症状が再燃しにくい身体づくりを目標とした。
来院頻度
施術は、状態が安定するまでは週1回のペースで行い、13回目以降、睡眠や夜間の安定が出てきた段階で、来院間隔を調整
【経過】
■初回
中途覚醒・夜間頻尿が主訴。
腹部に拍動が強く、全体に落ち着きに欠ける印象。
耳鳴り・のぼせの訴えあり。
■2回目
夜間に一度起きても再び眠れる日が出てくる。
顔色が改善し、身体の負担感が軽減。
■3回目
日中の排尿回数がやや増えるが、夜間は減少傾向。
耳鳴りは出ていない。
■4回目
動悸・耳鳴りともに消失。
抜け毛の減少を自覚。
夜間頻尿は残るが、眠れる日が増える。
■5回目
膀胱炎の検査を受け、
慢性的な細菌が存在していたことが判明。
原因が一部明確になったことで、
夜間頻尿に対する不安感が軽減した様子。
■6回目
中途覚醒してもすぐ眠れる状態が続く。
生理が来ており、周期が整い始めている印象。
■7回目
来院時、「前回の施術後、久しぶりに一度も起きずに眠れた!」との報告があり、本人も非常に喜ばれていた。
夜間頻尿による覚醒はまだ残るものの、
“一晩通して眠れた”という体験が得られたことは大きな変化。
それは身体的変化だけでなく、夜に対する不安の軽減にもつながり、その後の改善を後押し。
治療への安心感と前向きな気持ちが強まった様子がうかがえた。
■8回目〜10回目
自宅でのセルフお灸を開始後、睡眠がより安定。
通して眠れる日が出てくる。
■11回目
夜間覚醒があっても起床予定時刻の1時間前程度。
考えすぎる傾向が和らぎ、精神的な余裕も出てくる。
■12回目
生理前ホルモンの関係もあり、今までよりも熟睡感がやや低下している自覚あり。ただし夜間覚醒後は再入眠できる。
■13回目
やや遅れたものの生理が1ヶ月周期で安定してきている。「寝切れる日」が増え、ホルモンバランスの揺らぎも自覚しつつ受け止められる状態に。リズムが整ってきている証拠。
本人評価:10点中7点。
【担当から一言】





